ヴィルデ・フラウ
ザルツブルク近く、バンデルベルクの丘の中に住む、長い髪の美女の妖精。野生的だが信仰心があり、人間に似た生活をしている。
少年をさらうことがあるほか、人間の男と愛を結ぶこともある。ヴィルデ・フラウとは「野性女」という意味。
現代でいうビッグフットや野人、アルマスなどと同じような未確認動物が元となっているのかもしれない。
ニクス
川や湖の底に立派な家を持つ水の精。一見すると人間そっくりの姿をしているが、男は緑色の歯、女は金色の巻き毛で、衣服の一部がいつも濡れているという。
人間が溺れるのは彼らのせいで、溺れた人間の魂をつぼに入れて持っているといわれる。
コボルド
身長50cmばかりの醜い妖精。おもに家に住みつき、家事を手伝ってくれたりするが、機嫌を損ねるとひどい仕返しがある。ドイツでとてもポピュラーな妖精。
鉱山に住むコボルドは、鉱床から銀を盗み取り、代わりに別の金属を残していく。この何の役にも立たなかった金属は、今ではコバルトと呼ばれ貴重な金属となっている。
「コボルド」の語源は、ギリシア語で妖精を意味する「コバロス(KOBALOS)」からという説と、中世ドイツ語の「部屋(koben)」と「精(hold)」がひとつになったものという説がある。
ドワーフ
背が低くがっしりした体型で、口元を長い髭がおおっている。暗闇でも目が利く。たいていは人間に好意的である。
魔力を持つ鉱山技術者。金属細工を得意とする。また、獣たちの長のような存在でもあり、狩りをするには彼らの許可を得なければならないといわれる。もし許可なく狩りをしたり必要以上に獲物を捕らえたならば、彼らによって罰せられるという。
リューベツァール
リーゼン山脈に住むというひねくれ者の山の精。
道に迷った登山者にウソの道を教えたり、鉱山の採掘者にいやがらせをしたりする。だが、ときには困っている人間を助けてやる事もあるという。
ウィヒトライン
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