『世界の未確認動物』 (学習研究社、1984年)
星香留菜、並木伸一郎、志水一夫、ジョン・ホワイト 共著 |
■これは、私が未確認動物モノとして初めて買った本です。月刊ムーに「ポケットムー」という単行本シリーズがあり、これはその中の一冊でした。価格が当時で480円とお手頃だったので買いやすかったのです。
■今から20年も前のコンパクトな本ですが、内容的にはけっこうボリュームがあります。紹介している主なUMAは野人、イエティ、ビッグフット、ネッシー、モケーレ・ムベンベ、シー・サーペント、クリッター、人魚(オラン・イカン)、クッシー、イッシー、ヒバゴン、ツチノコなどです。このほかにコラム文もあり、そこでミニョコン、クラーケン、ニュー・ネッシー、オゴポゴ、アマゾンの大ヘビなどについて触れています。
■とてもお買い得な良い本ですが、今読むと時代を感じる点もあります。例えば、モケーレ・ムベンベの表記はモケレ・ムベンベとなっていますし、イエティの項では、現在あまり使わない”雪男”という呼称が見出しに頻繁に使われています(本文中では”イエティ”になってますが)。またシー・サーペントの項では”シー・サーペント”という語が一切登場せず、始めから終わりまで”大ウミヘビ”と呼ばれています。このへんがすごく素朴というか、子供向けな感じがします。
■あとちょっと残念なのは、写真や挿絵が多く収められているのに、カラーは巻頭の4Pだけという点でしょうか(まあ価格を考えればしょうがないかもしれませんが)。でもそういった点を差し引いても、やはり私にとっては未確認動物への入門書となった、思い出深い価値ある本です。
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『月刊ムー』各号 (学習研究社) |
■皆さんもご存知でしょうが、オカルト雑誌としては草分け的な存在ですね。私のオカルト魂に火を点け、ここまでに育んだのは間違いなくコレです(笑)。
■初めて読んだのは、たしか従兄弟の家に遊びに行った時だったと思います。そこでたまたまニュー・ネッシーの写真を見て、衝撃を受けたのが私のUMA原体験です。
■これまで月刊ムー誌のおかげで、不思議な話題全般について色々親しませて頂きました。正直言うと最近あまり熱心には読まなくなってしまいましたが、もし廃刊にでもなったらきっとすごく寂しいに違いない、そんな存在です。
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『幻獣ムベンベを追え』 (集英社文庫、2003年)
高野秀行 著 |
■これは1989年にPHP研究所から『幻の怪獣・ムベンベを追え』(早稲田大学探検部)として出版されたものの文庫版です。早稲田大学探検部が1988年にテレ湖で行ったモケーレ・ムベンベ調査の一部始終を記録したこの親本に興味はあったものの、手に入れる機会がありませんでした。ほとんど諦めていたところに文庫化の報を聞き、待ってましたとばかり発売直後に買ったものです。
■読んでみて改めて「秘境に行くのって大変だなぁ」という思いを強くしました(いやホントに)。現地での病気や、住民とのトラブルなど、頭では解っていても現実に問題と直面したときのストレスたるや如何ばかりでしょう。私にはこんな冒険、きっと無理だと思いました(苦笑)。
■また、この文庫版のあとがきには調査隊メンバーのその後なども記されていて、読むと妙にしみじみさせられます。親本をお持ちの方でも、改めて文庫版を買う価値があるんじゃないかと思うぐらい、結構私にはじんと来ました。
■あと、作家の宮部みゆきさんが解説を書かれていますが、そこを読むと宮部さんがけっこう年季の入ったUMAマニアらしいことがうかがえて楽しいです。
■値段も安いし、UMA好きなら買って損は無い本だと思います。
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『未確認動物UMAの謎』 (学習研究社、2002年)
並木伸一郎 著 |
■これは「月刊ムー」の単行本(ムー・ブックス)の中でも、グラフィック・フォーティアン・シリーズと銘打たれているものです。よりビジュアルに重点が置かれていて、UMAに関する写真やスケッチが多数収められています。普通の本だと文章の所々に図版が挟まっている感じですが、本書はむしろ図版がメインで、そこに説明の文章が付いているといった感じです。
■UMA本としてはまだ新しい部類なので、スカイフィッシュやモンキーマンなど近年話題になったものもしっかり紹介されています。もちろん古い写真やマイナーUMAも載っていて、UMA入門に格好の書だと思います。
■これだけの数の写真が一冊にまとまっているのは、UMAファン歴が長い方にとっても有り難いことではないでしょうか。
■一つ一つのUMAについて深い考察などは行われていないので、その点は物足りないとも言えるでしょうが、もともと「世界中のUMAを豊富なビジュアルで紹介する」というのが制作のコンセプトだろうと思いますので、そこまで求めるのは酷な話なのかもしれません。
■何はともあれ、手頃な価格が嬉しいです(笑)。
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『怪物の友モンスター博物館』 (集英社文庫、1994年)
荒俣宏 著 |
■鬼、天狗、スフィンクス、ユニコーンといったメジャーなものから、白澤、イエールなどのマイナーどころまで、古今東西の怪物を50以上も取り上げている文庫本です。図版もわりと豊富なほうだと思います。
■さすが荒俣氏の著書らしく、個々の怪物についての解説文はもちろんとても読み応えがあって楽しいんですが、本書の良さはそれだけではありません。後半で記される、monster(モンスター)の語源や怪物標本(剥製)の歴史、宗教と博物学との関わりなど、怪物たちが育ってきた環境や怪物たちを育て上げた人間の意識についての考察も凄く勉強になります。
■何度も読み返すうちに手アカで汚れてきたので「保存用にもう一冊購入しよう」と思い立ちましたが、そのときには既に絶版。こういう本を絶版にしてはいけません。
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『幻の動物たち(上)』 (ハヤカワ文庫、1987年)
ジャン=ジャック・バルロワ 著 / ベカエール直美 訳 |
■UMA関連本はすぐ絶版になるものが多いですが、これは1987年の初版ながら現在も入手可能という息の長い文庫本です。結果的に古い情報に基づいた内容となっているのですが、それでも世界中のUMAが数多く紹介されていて大変魅力的です。
■この上巻では、シー・サーペントやネッシーなどの水棲生物が主に取り上げられています。フランス人の著者は日本に関連する話題にも触れていて、瑞洋丸が引き上げた怪物(ニュー・ネッシー)のほか、屈斜路湖(”クッシー”)、洞爺湖、池田湖、中禅寺湖でのUMA騒ぎにも言及しています。
■全体を通して「情報の少ないマイナーUMAも、名前だけでも記しておこう」という著者の姿勢が見えて、私は好感を持てました。
■図版は簡単な想像図ばかりで、写真など資料的なものが無いのは残念なところですが、それでもUMA入門にはオススメの一冊でしょう。
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『幻の動物たち(下)』 (ハヤカワ文庫、1987年)
ジャン=ジャック・バルロワ 著 / ベカエール直美 訳 |
■上巻では主に水棲生物が取り上げられていますが、この下巻ではマンモス、ジェヴォーダンの野獣、ツチノコ、イエティ、ビッグフットなど陸上のUMAが多数取り上げられています。著者がフランス人なので当然といえば当然ですが、ジェヴォーダンの野獣についてけっこうページが割かれています。またアフリカに現れるキコンバやカクンダカリなど、あまり聞かないUMAも紹介されていて興味深いです。
■このほか巻末に訳者あとがきと荒俣宏氏の解説が収められています。長い文章ではないもののさすが荒俣氏、面白いです。
■UMA好きなら、せっかくですから上下巻セットで揃えましょう。
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『謎と不思議の生物史』 (同文書院、1996年)
金子隆一 著 |
■「古生物に興味はあるけど、生物がどう進化してきたかを順序立てて勉強したことが無い」という方には、ちょうど良い本ではないでしょうか。
■本書では、先カンブリア紀のものから順を追って、奇妙な生物たちがイラスト付きで紹介されていますから、生物の体が時代によってどう変化してきたかを知ることが出来ます。個人的には、爬虫類と哺乳類の中間に当たる獣弓目のイラスト&解説が楽しかったです。
■難しく考えずに、最初はパラパラとページをめくって目に付いた生物のイラストを眺め、それから詳しい説明部分をゆっくり読み進めていっても充分楽しめると思います。ただ表紙イラストがちょっと雑な感じなのが残念。 |
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『幻獣辞典 』 (晶文社、1998年)
ホルヘ・ルイス・ボルヘス、マルガリータ・ゲレロ共著 / 柳瀬尚紀 訳 |
■アルゼンチン人作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスの著作の翻訳。ア・バオ・ア・クーを始めとした世界中の120もの幻獣が紹介されています。一般にはあまり聞かない作家だと思うのですが(私はこの本を読むまで知りませんでした)、古今東西の様々な文学ジャンルに精通した詩人・小説家・批評家だそうです。
■そのせいかどうか、本書はとても詩的というか文学的というか、人によっては「まわりくどい」「分かり辛い」と感じるかもしれないような表現で記されています。この点は好みの分かれるところかもしれません。
■本書のスペイン語版や仏訳版、英語版には注釈が無いそうですが、この日本語訳版には訳者によって付けられた詳しい注釈があります。この注釈によって文中の人名や文学作品名が理解でき、本文の内容がより奥深いものになっていると思います。
■収められている図版はイメージイラストが10点ほどと少ないのですが、むしろ著者としては怪物たちの姿を読者各人に想像してもらいたいのかもしれません。
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『地上から消えた動物 』 (ハヤカワ文庫、1983年)
ロバート・シルヴァーバーグ 著 / 佐藤高子 訳 |
■気軽に買える文庫なので、絶滅動物についての入門書としては格好の一冊でしょう。絶滅例はドードー、オーロックス、バイソン、ステラーカイギュウ、オオウミガラス、クアッガ、モア、オオナマケモノ、リョコウバト、ヒースヘンが収録されています。
■また、絶滅の危機を免れた動物としてノトルニス(タカヘ)、バミューダシロハラミズナギドリ(カホー)、モウコノウマ(プルツェワルスキーウマ)、ハシジロキツツキ、シフゾウ、ナキハクチョウ、ハワイガンが紹介されているほか、トラなど現在の絶滅危惧種についても触れられています。
■写真やイラストがあればもっと良いのに、とは思いますが、それでもコストパフォーマンスは充分高いと思われます。 |
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『図説世界未確認生物事典』 (柏書房、1996年)
笹間良彦 著 |
■本書でいう「未確認生物」とは、私達が俗にUMAと呼んでいるようなもののほかに、神話や伝説に登場する怪物・妖精、あるいは『山海経』などに記された珍獣たちなど、まさに「居るのか居ないのか分からない生物」全般を指しています。
■紹介されている生物たちは、なんと279種にも及び(もし数え間違ってたらスイマセン)、推定や資料に基づいて著者が描き起こしたイラストも300点ほど付されています。
■著者プロフィールでは1916年生まれとあるので、本書初版の時点ですでに80歳です。でありながらこういった本をお出しになれるとは凄いエネルギー。本当に感服するばかりです。ただ【グレムリン】の項を読むと、どうもプログラムのバグとコンピューター・ウィルスとの違いが解ってらっしゃらないような記述。グレムリンのイラストも「???」。最近のテクノロジーには付いていけてない感じがするのはしょうがないかもしれません(苦笑)。
■しかし、だからといって本書の価値が損なわれるほどの問題でもありませんのでご安心を。姉妹本である『図説・日本未確認生物事典』と揃えたいところですね。
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『アメリカの奇妙な話2 ジャージーの悪魔』 (ちくま文庫、2000年)
ベン・C・クロウ 編 / 西崎憲 監訳 |
■これは何よりタイトルに惹かれて買いました(笑)。アメリカに伝わる説話・怪談・ほら話などを集めた本で、アメリカの民俗学的資料としても有益でしょう。ジャージー・デビルについてもけっこう詳しく(ページ数は12ページほどですが)書かれていますが、それ以外のお話もたくさん収録されていてなかなか楽しめます。
■アメリカらしい(?)能天気なほら話はもちろんですが、怪談も意外に多いです。監訳者の西崎氏は、巻末の解説文で「本書はアメリカの『遠野物語』であり『耳嚢』である」と述べています。気になる方は、ぜひ一度目を通してみてはいかがでしょう。
■私は持っていないのですが、同じ編者による『アメリカの奇妙な話1 巨人ポール・バニヤン』も要チェックかも。
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『怪物誌 』 (リブロポート、1991年)
荒俣宏 著 |
■これは中世・近世に出版された「怪物誌」と呼ぶべき書物たちを、博物学者で作家の荒俣宏氏が紹介している本です。その書物というのは以下の10冊です。
【1】『怪物誌』(ゲスナー著)
【2】『少年絵本』(ベルトゥーフ著)
【3】『博物宝典』(セバ著)
【4】『陸海川動物細密骨格図譜』(マイヤー著)
【5】『百獣図』(邊景昭 著)
【6】『南半球の発見』(レチフ著)
【7】『ムッシュー・ウフルの物語』(ボルドロン著)
【8】『怪物誌』(アルドロバンディ著)
【9】『四足獣の歴史』(トプセル著)
【10】『禽獣虫魚図譜』(ヨンストン著)
■本書は図版を見せることに主眼を置いた本なわけですが、中でも【1】〜【5】は美しいカラーで掲載されていて見応え充分です。特に【1】『怪物誌』には50ページほども割かれており、「野人」「ハイート」「スウ」「海の大主教」などの興味深い生物たちが満載です。
■当時の私にとっては決して安い買い物ではありませんでしたが、今になってみると買ってて良かったと思ってます。
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『幻の恐竜を見た』 (二見書房、1989年)
ロイ・P・マッカル 著 / 南山宏 訳 |
寸評はもう暫くお待ち下さい。
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『謎の巨大獣を追え』 (廣済堂、1993年)
南山宏 著 |
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『人類の隠された起源』 (翔泳社、1998年)
マイクル・A・クレモ、リチャード・L・トンプソン 共著 / 吉岡晶子 訳 |
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『世界UMA大百科』 (学習研究社、1988年)(後のUMA未知動物)
ムー特別編集 |
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『妖精の秘密』 (学習研究社、1984年)
山梨賢一 著 |
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『神秘学マニア』 (集英社文庫、1994年)
荒俣宏 著 |
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『RPG幻想事典』 (ソフトバンク、1986年)
早川浩 著 |
寸評はもう暫くお待ち下さい。
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『ドイツ怪奇物語 』 (潮文社、1980年)
前川道介 著 |
寸評はもう暫くお待ち下さい。
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『妖精の国への誘い 』 (福武書店、1991年)
アヴリル・ロッドウェイ 著 / 井村君江 訳 |
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『ケルト妖精物語 』 (ちくま文庫、1986年)
W・B・イエイツ 編 / 井村君江 編訳 |
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『コティングリー妖精事件 』 (朝日新聞社、1999年)
ジョー・クーパー 著 / 井村君江 訳 |
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『絶滅野生動物の事典 』 (東京堂出版、1995年)
今泉忠明 著 |
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