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妖精の正体についての諸説
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妖精とは死者の霊であるとする説で、アイルランドなどで古くから一般に信じられているという。何らかの理由で天国(または地獄)に行けない霊が、この世をさまよっているのだといわれる。 しかし、霊の存在は現在でもはっきりせず、もし霊というものが存在しなければこの説は「幻覚・見間違い」説の一部という事になるだろう。 |
古代、イギリスやアイルランド・フランス・ドイツあたりに小柄な民族が住んでいて、その先住民族の特徴が語り継がれるうちに不思議な生き物だったように伝わってしまったのだとする説。 たしかに古代において、侵入してきた民族と先住民族との間で接触(衝突)があったはずで、現実味のある説に思える。 しかし、古代ヨーロッパに小柄な人種がいたという確たる証拠は現在まで発見されておらず、想像の域を出ない。(なかには先住民族ピクトとの関連を指摘されるピクシーのようなに妖精もいる。) |
現在、各地に伝わる妖精は様々だが、その元には謎の生物の目撃談があるのではないかと考える説。 未知の生物が現実に存在していて、呼びようがないので妖精と呼んだのではないか。 その場合、正体としては、
などが考えられる。 |
妖精とは、薬物・アルコールの作用、精神病などで幻覚を見た人間や、あるいは正体不明の何かを見たと思い込んでしまった人間の話から生まれた存在だとする説。 この場合、その幻覚(または夢など)にはそれ以前から伝わる古代の神などのイメージが影響を与えたと思われる。 |
アニミズム(自然界のあらゆる物には精霊や霊魂が宿ると考える素朴な信仰)からの発展で、物や自然現象を擬人化した姿が妖精だとする説。 なかなか自然で説得力のある説。特に「自然現象の擬人化」だと推察される妖精は多い。 しかし、もしも精霊というものが、霊能者らが主張するように実際に見たり対話したりできる存在で、その目撃例から妖精が発生したとしたら、「実在する謎の生物」として考えてもいいかもしれない。 |