HOMEへ
混沌事典
項目一覧
P.1
P.2
P.3
P.4
常々草
混沌事典
蔵書寸評
リンク集
掲示板
アンケート
HP内検索
HELP
混沌事典ぺージ 1/4
次ページへ


取り換え子(チェンジリング)

たちの悪い妖精が、人間の赤ん坊を妖精の赤ん坊とすりかえてさらっていく事。

ある日突然子供の顔が変わったり、だんだん成長するにつれて顔かたちが異様になってきたりして分かる。

昔からこの類の話は数多く残っている。これは妖精という種の活性化の為に人間との混血を図っているのだ、と考えられている。

これを防ぐためには妖精が嫌う鉄片をゆりかごに入れておくと良いといわれ、西欧には現代でもこの習慣が残っている。

他には、ベッドのそばにロウソクを灯したりベッドの上にヤドリギの小枝を置いたりするのも効果があるといわれる。

また、もし取り替えられてしまった場合は残された妖精の子をわざとひどく折檻し、子を取り戻しにやってきた妖精にお互いの子を再交換させるのが良いといわれる。

この「取り換え子」の発生には二つの原因が考えられる。

  • 妖精にさらわれたとしか考えられない実例から
  • 子供が親の想像(希望)どおりに成長しなかった場合の理由として


フェアリー・リング

草が円を描いて枯れたもの。牧草地や野原などで見られる。妖精たちが輪になって踊った跡といわれ、この名がある。

科学的には、キノコの胞子が一夜のうちに円を描いて落ちて草が酸性化し枯れたものと説明される。

別名、「妖精の玉座」。



ラテン語

欧米諸国の学芸に関係深い言語。もともとイタリア半島中部ラティウムの方言で、古代イタリア人によりイタリア全土・ローマ世界に広まり、ローマ帝国の共通語となる。

今日では死語となったが、中世以来学術語として使用されている。



エコー

こだま(やまびこ)・反響のこと。もとはギリシア神話に登場する山の精霊(オレアド)の名。

精霊エコーは美少年ナルキッソスに心を奪われ、女神ヘラの前でまともな返事をしなかったため罰を受け、その悲しみでやせ細り、やがて声だけの存在となってしまったという。その罰とは自分からは話せず相手の言葉を返す事しか出来なくなるというもので、このエコーの声が、山で聞こえるこだまだと考えられていた。



ナルキッソス

ギリシア神話に登場する、山の精霊エコーが愛した美少年。

他人に興味がなかったが、水に映った自分の姿に恋をして、見惚れたままその泉のほとりで死んでしまったという。その場所から生えてきた花(水仙)は「ナルキッソス(ナーシサス)」と呼ばれるようになった。

また、自己陶酔者をナルシスト(またはナルシシスト)と呼ぶのもこの故事からきている。



ドラガン・ストイコビッチ

Jリーグ名古屋グランパスエイトで活躍したプロサッカー選手。子供の頃に放送されていたアニメのキャラクターにちなんで”ピクシー”の愛称で呼ばれるようになったといわれる。
愛称の通り華麗なプレイが特徴で、母国ユーゴスラビア代表チームのキャプテンも務めた。
現役引退後はセルビア・モンテネグロ(旧ユーゴスラビア)サッカー協会の会長に就任した。


真夏の夜の夢まなつのよのゆめ

「夏の夜の夢」と訳される事もある。原題「A Midsummer Night's Dream」。シェークスピア作の喜劇。

多くの妖精が登場し活躍する。内容は、アマゾン女王ヒッポリタの婚礼の夜にアゼンス(アテネ)郊外の森で四組のカップルが誕生するというファンタジックな物語。

この話を題材にメンデルスゾーンが作曲した同名の管弦楽曲もある。全13曲のうち結婚行進曲は特に有名である。



シェイクスピア,ウィリアム【William Shakespeare】

イギリスの詩人・劇作家。ストラットフォード・アポン・エイヴォンの生れ。(1564〜1616)

青年時代にロンドンに出て初め俳優、のち座付作家として約37編の戯曲を創作。非常な博識で、作家として大成功した。

経歴に空白の期間があることや、生活上の記録がほとんど残されていないことなどから実在性を疑う説もあり、正体の候補として同時代に活躍した哲学者フランシス・ベーコンや詩人マーロウなどが挙げられている。

作品は、四大悲劇「ハムレット」「オセロ」「リア王」「マクベス」のほか、「リチャード三世」「ヘンリー四世」「ジュリアス=シーザー」「ロミオとジュリエット」「真夏の夜の夢」「ヴェニスの商人」「ソネット集」などがある。



ケルト

インド‐ヨーロッパ語族で、5世紀頃までアルプス以北のヨーロッパの大部分とバルカンまで広く住んでいた。

やがてローマに支配され、またゲルマンの圧迫によって次第に衰退。現在はアイルランド・スコットランド・ウェールズ・ブルターニュ等に散在し、妖精伝説や多くの民話・神話で知られる。

ケルトの一部は「ブリトン族」とも呼ばれ、これがグレートブリテン島の名の由来ともいわれる。また、7〜8世紀のアイルランド・北部ブリテン地方は、独特の幾何学模様によるキリスト教美術で有名。

ケルト語(Celtic)は、アイルランド語に代表されるゲール諸語と、ウェールズ語・ブルトン語に代表されるブリタニック諸語とに二大別される。現在ではスコットランド・アイルランド・ウェールズ・フランス北西部にケルト系言語が残存する。



ピクト

ラテン語の「ピクタス」から来た語で、「彩られた人々」の意味。

1世紀頃、スコットランドに侵入してきたローマ人が先住民を指していった言葉。

この民族は、顔などにペイントを施していてこう呼ばれたものと考えられる。



コバルト【cobalt】

鉄に似た灰白色の金属。強磁性。元素記号Co、原子番号27。

ギリシア語で、鉱山の地下に住むといわれる妖精Koboldからこの呼び名がある。

合金製造・メッキに使用し、その酸化物はガラス・陶磁器の青色着色顔料に利用される。また、コバルト60(半減期五・三年の放射性同位体)はガンマ線源として医療などに使用される。



イングランド

イギリス、グレートブリテン島の中部・南部を占める王国の名。

イギリスは、正式名称「グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国」の示す通り三つの王国が集まった国で、グレートブリテン島にはほかにスコットランド、ウェールズの各王国がある。

「イングランド」という言葉の由来は、6世紀頃に北海を渡って来たアングル族がここを「アングル・ランド」と呼んだ事による。



アルビオン【Albion】

古代ローマ人がイギリス、グレートブリテン島を指して言った言葉。意味は「白い丘」。

海を渡ってくる古代ローマ人が、イギリス南部の海岸の白い絶壁に強い印象を受けてこう呼んだと考えられる。(絶壁が白く見えるのは、イギリス南部の地層が石灰質のため)



ピーピング・トム(のぞき屋トム)

スケベ男・覗き魔を指す言葉。もともとはイングランド中部のコヴェントリーという町に伝わる伝説に登場する洋服屋トムのこと。
・◇・◇・◇・
11世紀、コヴェントリーの領主レオフリック伯は領民に重税を課していて、伯の妻ゴダヴィアは何とかそれを改めるよう夫に懇願した。

レオフリック伯は無理を承知で妻に、「おまえが白昼、裸で町中をまわり歩いたら願いを聞こう」といった。するとゴダヴィアは夫の言うとおり、裸で馬に乗り町中をまわり歩いた。

これによって伯は重税を取り立てるのをやめたという。

夫人が町中を歩いた時、町民には窓から外を見てはならないという布告が出されていたが、洋服屋のトムはそれに背き夫人の裸を覗いた為に、たちまち盲目になってしまったという。



メイ・デー【May Day】

五月祭。西洋で古来5月1日に行なった春の祭のこと。花の冠をかぶった「5月の女王(メイ・クイーン)」を立てて、遊戯などして一日を楽しむ。

ちなみにジャガイモの「メイ・クイーン」というイギリス産品種の名はこの行事に由来する。

イギリスでは5月1日(ケルト暦での年の始まり)はベアルタインと呼ばれ、妖精が浮かれ騒ぐ日とされている。

この他、5月1日に行われる国際的労働者祭もメイ・デーと呼ばれる。こちらは1886年アメリカ労働者の八時間労働制要求の示威運動が起源。



ハロウィン【Halloween】

万聖節の前夜(10月31日)に行われるアメリカの祭り。イギリスに起源を持つ。子供達が悪霊や小悪魔の姿で町を練り歩き、家々にお菓子をねだってまわる。

イギリスでは10月31日(ケルト暦での年の終わり)は妖精が旅に出る日とされ、このとき妖精は邪悪な性質を帯び、魔物を伴って野山を暴れまわるといわれている。



ポルターガイスト【Poltergeist】

誰も触らないのに勝手に家具が動いたり、食器が飛び散らかったりする現象を指す。ドイツ語で「騒音をたてる(Polter<poltern)霊(Geist)」の意味。

昔からこの現象は、悪霊によって引き起こされるものだと考えられてきた。現代でもこの現象はあるが、原因は不明である。家族のうちの誰かが無自覚に起こす超能力現象だと考える説もある。

一般にはスティーブン・スピルバーグ監督のヒット映画「ポルターガイスト」で有名になった。



ヴァルプルギスの夜

ドイツで、ブロッケン山の山頂などに悪霊や魔女が集うとされる4月30日の夜のこと。

5月1日は、779年に亡くなり後に聖人となった修道女ヴァルプルギス(またはヴァルプルガ)の祝日となっていて、その前夜に当たるのでこう呼ばれる。

もともと5月1日にブロッケン山頂で生け贄をささげるという古い風習がこの地方にあり、これが原形にあると考えられる。