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シーラカンス【coelacanth】

硬骨魚綱総鰭類の魚の一群。遺存種の一。

デボン紀に現れ白亜紀末に絶滅したと信じられていたが、1938年に南アフリカで現生種(ラティメリア属)が発見されて以来、コモロ諸島周辺で多数の個体が漁獲されている。

また1998年にはインドネシア沖でも漁獲され、コモロ諸島周辺のものとは別種と確認されている。

体長1〜2メートル、体重100キロ以上。対鰭は扇形をなす。卵胎生。

コモロ諸島周辺に生息するものは、現地ではゴンベッサ(「使えない魚」の意)と呼ばれる。学名ラティメリア・カルムナエ。

インドネシア沖に生息するものは現地でラジャ・ラウト(「海の王」)と呼ばれる。学名ラティメリア・メナドエンシス。



ゴリラ【gorilla】

ギリシア語から。(現地語で「毛深い女」の意) オランウータン科の類人猿。

マウンテンゴリラ(ヤマゴリラ)とローランドゴリラ(テイチゴリラ)に二分。

中央アフリカのザイール・ルワンダ・ウガンダの国境にあるヴィルンガ山地にだけ生息。ローランドゴリラはやや小さく、西アフリカの赤道近くの低地に生息。

原住民には紀元前からその存在が知られていたが、1856年に頭蓋骨が入手されたのをきっかけに、1901年にようやく科学的に生息が確認された。

マウンテンゴリラは最大の霊長類で、立った時の身長は雄が1.5〜2メートルほど、雌はそれより小さい。体重も雄が180キログラム、雌はその三分の二ほど。毛色は真っ黒だが、成雄は背が白くなり、シルバーバックと呼ぶ。

歩行には四肢を用いる。後肢が短いので、上半身を半分起したような姿勢をとる。

一頭の成雄を中心に、複数の雌とその子で群れを形成、夜は樹上に巣を作って休む。食性はほぼ完全に植物食。大猩猩(オオショウジョウ)。



イリオモテヤマネコ【西表山猫】

野生のネコ。頭胴長約40センチメートル、尾長20センチメートル。黄褐色の地色に縦列の黒斑がある。ベンガルヤマネコ(ツシマヤマネコ)に似ているが、やや小形。頭骨などに原始的な特徴がある。

沖縄県西表島だけに生息、1965年に発見。特別天然記念物。 



カモノハシ【鴨嘴】

英名 duckbill の訳語。鴨嘴獣。カモノハシ目(単孔類)の哺乳類。

形はカワウソに似て小さく、暗褐色の短毛におおわれる。頭胴長約40センチメートル、尾長12センチメートル、吻(フン)は長く、鴨の嘴(クチバシ)に似る。趾(アシユビ)には蹼(ミズカキ)があり、水中の小動物を捕食。

卵生。普通二卵を産み、孵化した子は母乳で育つ。

オーストラリア東部に河川の畔の穴を巣とし、生息。現在はカンガルー島に移入、保護されている。



ヤク【gyak】

ウシ科の哺乳類。頭胴長約3メートル、雌はそれより小形。毛色は灰色ないし暗褐色で、頭は白っぽい。体側の毛は長くのびている。肩が盛り上がった体形。カシミールやチベットの高地にすむ。

荷役用とし、また肉用・乳用として重要。野生のものはほとんど絶滅。



ニホンザル【日本猿】

サル目(霊長類)オナガザル科の哺乳類。わが国特産。

頭胴長60センチメートルほど。屋久島産はやや小さい。毛色は黒っぽい褐色で、腹はやや白い。顔と尻が赤く、頬袋をもつ。

野生の霊長類では最も北に分布し、青森県下北半島が最北。山林に生息し、30〜50頭の群れで生活。雑食性で、果実・木の芽・昆虫などを食べる。

地域により天然記念物に指定されている。



ツキノワグマ【月輪熊】

クマ科ヒマラヤグマの日本産一亜種。頭胴長約1.5メートル。全身光沢のある真黒色、喉の下に「月の輪」がある。雑食性。

本州・四国の山にすみ、冬は穴に入って冬ごもりする。母子以外は単独で生活。胆嚢は薬用。



アボリジニ【aborigine】

もとは「祖先」の意。 オーストラリアの原住民のこと。 


化石人類

地質時代または旧石器時代に生き、現在化石として知られる人類。

時代の古い順から、「猿人」・「原人」・「旧人」・「新人」の区別がある。

[猿人] アウストラロピテクス、ギガントピテクス

[原人]ピテカントロプス(ジャワ原人)、シナントロプス(北京原人)

[旧人] ネアンデルタール人

[新人] クロマニョン人、ホモ・サピエンス

ただし近年の研究から、ネアンデルタール人を旧人とせずに現生人類の亜種とする見方が定着してきている。



ギガントピテクス

化石人類のうち、猿人に属す。オランダの古生物学者ラルフ・フォン・ケーニヒスバルトが中国で発見した。

いままで顎と歯の骨しか見つかっていないが、その大きさから身長は2.5〜2.7メートルに達すると推定される。

脳の大きさは現生人類の三分の一くらいだが、石器を使用し、直立姿勢をとっていたと考えられる。



ネアンデルタール人

化石人類の一。ホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシス。

1856年、ドイツのネアンデルタールの石灰洞で最初に発見された。同種のものはヨーロッパ各地、小アジアその他、旧世界各地で発見された。

以前は旧人と称していたが、現在ではホモ・サピエンスに分類され、原人と新人の中間に位する。

長身で脳容積は現代人よりむしろ大きかった。現代人の足型が三角形に近いのに対し、ネアンデルタール人の足型は長方形に近い。



ピテカントロプス

(猿人の意) ジャワで発見された化石人類。約150〜50万年前に生息したものと推定され、脳容積は現生人類の約2/3。
眉の部分の骨は高く隆起し、大腿骨の状態から直立歩行をしていたことが明らかにされている。
最近ではシナントロプス(北京原人)とともにホモ属に含め、ホモ・エレクトスの学名で呼ばれる。ジャワ原人


ウナギ【鰻】

ウナギ科の硬骨魚。細い棒状。

産卵場は、日本のウナギは台湾・フィリピン東方の海域、ヨーロッパ・アメリカのウナギは大西洋の中央部の深海。

稚魚はシラスウナギ・ハリウナギなどと称し、春季に川に上り、河川・湖沼・近海などに生息。また養殖も、浜名湖など東海・四国地方で盛ん。

蒲焼(カバヤキ)として珍重、特に土用の丑の日に賞味する。

オオウナギは近似種で、大きいものは体長約2メートル、体重20キログラム以上にも達し、南日本の各地で天然記念物に指定。



硬骨魚類

脊椎動物の一綱。骨格が主として硬骨から成る魚類。魚類の大部分を占める。

これに対して軟骨魚類がある。



首長竜【くびながりゅう】

または蛇頸竜。ジュラ紀・白亜紀に栄えた海生爬虫類の一。

ヘビのように長い首とウミガメのような櫂状の四肢を持つ。体長は3メートルほどのものから12メートル以上のものまで。

魚を捕食。日本でも化石が見つかっている。プレシオサウルス、プリオサウルス、エラスモサウルスなど。



トロール漁業

底引網漁業の一。専用の底引網(トロール網)を機船(トロール船)一隻で引き回して魚類の捕獲を行う。

初め帆船を用いたが、19世紀後半に欧州で汽船トロール漁業が発達し、1905年以降わが国に輸入。



ウバザメ【姥鮫】

ウバザメ科の海産の軟骨魚。体長5メートルに達する大形のサメ。体は紡錘形で、鰓裂(サイレツ。えらのこと)は長く背部から喉の腹中線に近く達する。吻端鈍く尖り、眼は小さい。動物プランクトン・小魚を食べる。世界の温帯から寒帯にかけて分布。ウバブカ。バカザメ。


聖コロンバ伝

アイルランドの聖職者コロンバの伝記。作者はアダムナン。聖コロンバとは、スコットランド北部で異教徒をキリスト教に改宗させるための活動をしていた人物。

伝記にはネス湖に現れた巨大な怪物のことが記されており、聖コロンバはこの怪物を一喝し退散させたという。



ソナー【sonar】

sound navigation ranging の略。船舶などで用いる水中音響機器。

超音波を発信し、他の艦船や魚群によって反射されて戻って来るまでの時間から距離を測り、反射音の方向から目的物の方向を知る。



外科医の写真

ロンドンの婦人科医ケネス・ウィルソンが1934年4月にネッシーを撮影したとされた写真の通称。広く一般に知られ、ネッシー写真のなかでも最も有名なもの。

首を水上にもたげたシルエットがはっきりと写っており、一般の人々が持つネッシーのイメージはこの写真に依るところが大きいと思われる。

しかし、1994年3月イギリスの「サンデー・テレグラフ」紙が、この写真が”ヘビの模型をくっつけたおもちゃの潜水艦”を写したものだったと報道し、世界中にニュースとして流れた。

これは、ウィルソンの関係者だったクリスチャン・スパーリングが、亡くなる直前の1993年11月に告白したため判明したものである。

研究者の間では、以前この写真のトリミング前のオリジナルが発見された時点ですでにニセ写真であろうという評価が下っていたため、この報道は逆に研究結果を裏付けるものとして冷静に受け止められた。

対して一般では、この写真がネッシー不在の証拠のように喧伝された。

この報道は、ネッシーの存在そのものを否定する人々を非常に増加させたと思われる。



オカピ【okapi】

アフリカ現地名。 キリン科の哺乳類。頭胴長約2メートル、尾長約35センチメートル。

首や四肢はキリンのように長くなく、体形はウマに似る。

雄には短い一対の角がある。毛色は全体としてチョコレート色だが、四肢の下部はクリーム色で、前肢の前腕部と後肢の大腿部には黒い横縞がある。

アフリカ中央部の密林に生息、1900年に初めて報告された。



アナコンダ【anaconda】

ニシキヘビ科ボア亜科のヘビ。大形で、全長約9メートルに達し無毒。

南アメリカ熱帯産。



ニシキヘビ【錦蛇】

ニシキヘビ科のヘビの総称。アミメニシキヘビ・インドニシキヘビなど、インド・東南アジア・オーストラリア・アフリカの熱帯地方に約20種。

5メートル以上になる大型の四種を含むが、他はあまり大きくない。肛門の左右に後肢の痕跡がある。無毒で、種々の動物を巻き殺して呑む。

わが国で「うわばみ」と称したのは、おおむねこの類。



バシロサウルス

始新世後期、中近東各地に生息したクジラの祖先。鯨目古鯨亜目の中では最大で、体長20メートルに達する。

全体的には現在のクジラとほぼ同じ姿をしているが、頭蓋は小さく、指が三本ついた後足が残っている。



モササウルス

白亜紀後期の海生爬虫類。ヨーロッパ、北米に生息。

「ムーズ川のトカゲ」という意味の名前。ムーズ川のラテン名 Mosa と、トカゲという意味のギリシャ語 sauros の合成語。

現生のオオトカゲに極めて近い種であり、体長は平均8〜9メートル、最大17.6メートル。浅海に生息し、魚やカメ、アンモナイトなどを捕食していた。

海生のため骨盤がかなり退化しており、陸上での活動は極めて困難だったと思われる。したがって産卵は陸上で行うのではなく、体内で孵化させる卵胎生だったと考えられる。



国際未知動物学会

1983年に設立。未確認動物を研究する生物学・動物学・古生物学・人類学者らによって理事会が構成されている。

会長は、ベルギー出身でフランス在住の動物学者ベルナール・ユーベルマン博士。副会長はシカゴ大学生物学教授ロイ・P・マッカル博士。

ユーベルマン博士は、未確認動物の調査・研究を未知動物学(Cryptozoology/クリプトズーオロジー)という学問分野として捉えることを提唱し、同学会はこれを実践するものである。

同学会では、研究対象となる未確認動物(日本でいうUMA)を”Hidden Animals/ヒドゥン・アニマル”と呼ぶ。

機関誌『未知動物学』を発行。



カリコテリウム

奇蹄目鈍足亜目カリコテリウム上科に属す。中新世から更新世において生息。

化石は主に西アジアで発見されていたが、1923年にアフリカで初めてケニア地方から出土。

頭胴長3.5メートル。前肢が後肢より長いという独特のプロポーションで、四肢に大きな3本のかぎ爪を持つ。

長く伸びた前肢の甲を地面に付けナックルウォークをしていたと考えられる。



ナマケモノ【樹懶】

アリクイ目ナマケモノ科の哺乳類の総称。二属五種。いずれも頭胴長60センチメートルほど。顔は丸く、小さい。体には硬い茶色の毛が生えている。

四肢の鉤爪は長く、木の枝にぶら下がって生活する。動作は緩慢で、ほとんど木から下りない。

ホンジュラスからブラジルに分布。

ミユビナマケモノは前肢の指が三本、フタユビナマケモノとホフマンナマケモノは二本である。木の葉・果実を食う。

祖先には、8500年前に絶滅したミロドン(体長2メートル)、8000年前に絶滅したエレメテリウム(体長6メートル)、メガテリウム(体長6メートル)などがいる。



メガマウス・シャーク

全長6mにもなる新種の巨大ザメ。1976年に初めて発見された。大きな口が特徴で、そこから名が付けられた。

プランクトンを餌にして、昼間は深海に沈み、夜間は水面近くに上昇して餌をとっていると考えられているが、現在まで20匹ほどしか見つかっておらず、その生態の多くは未だに謎である。



ヤマカガシ【赤楝蛇・山楝蛇】

ヘビの一種。中形で、全長約70〜120センチメートル、水辺に普通で、背面はオリーブ色、黒斑が多く、体側には紅色の斑点がある。上顎の奥に毒腺がある。奥歯は長く、毒牙の機能をもち、深く咬まれると、腫れたり血が止まらないこともあり、時に致命的。また、頸部にも毒腺がある。

本州以南、朝鮮南部・中国・台湾に分布。 〈季・夏〉



粘菌【ねんきん】

下等菌類の一群で、植物分類上の一門。
栄養体は変形体といい、不定形粘液状の原形質塊でアメーバ運動をする。子実体は赤・黄など鮮やかな原色のものが多い。繁殖は胞子により、発芽すれば配偶子となり、さらに癒合して変形体となる。ムラサキホコリカビ・カワホコリカビなど。
変形菌(へんけいきん)。


ピューマ【puma】
ネコ科の哺乳類。大きさはヒョウくらいで、頭胴長1〜1.5メートル。毛色は赤褐色から褐色で、幼獣には斑紋がある。
運動活発で跳躍力強く、木登りに巧み。シカなどを捕食する。南北アメリカ全体に分布。
アメリカライオン。ヤマライオン。クーガー。プーマ。


ヒョウ【豹】
ネコ科の哺乳類。大きなものは頭胴長約1.5メートル。毛色は黄色の地に梅花状の黒点を持つが、中には全身黒色の個体(クロヒョウ)もいる。
かつてアジアからアフリカに広く生息、現在では限られた地域にのみ分布。森林やサバンナで単独に生活、小形の獣を襲う。
東南アジアのウンピョウは別属、中央アジアのユキヒョウは同属別種。


東方見聞録【とうほうけんぶんろく】
マルコ・ポーロ(Marco Polo)の旅行記『世界の叙述』の通称。1298年成立。ポーロの1271〜95年にわたる、東方への旅行中の見聞を、ルスティケロが聞き書きしたもの。ヨーロッパ人の東洋への関心を高めた。
マルコ・ポーロ(1254〜1324)は、イタリアのベネチアの商人、旅行家。1271年、東方へ旅立ち、中央アジアを経て元に至った。世祖フビライに厚遇され、元に仕えて国内を旅行。1295年、海路帰国したが、ジェノバ軍に捕らえられ、獄中で旅行中の見聞談を筆記させた。
ジパング(イタリアZipangu,Jipangu)とは、この東方見聞録の中で日本にあてられている地名。中国の東1500海里の島で、黄金宝石に富むとされている。ジャパン(Japan)をはじめとしてヨーロッパで日本を指す語はこの語に由来する。