3万年ほど前、ヒトが出現して狩猟を行うようになると、野生動物の絶滅が急激に増加しました。
世界各地に広がっていったヒトが火や道具を使って動物を狩リ過ぎたため、大型哺乳類でみてみるとアメリカ大陸では70%が、ヨーロッパでは50%が、そしてオーストラリアでは30%が、3〜1万年前に絶滅してしまいました。これは初めての人間による大絶滅といえるでしょう。
時代が進み海洋を渡る技術が発達すると、ヒトは他の大陸や島に上陸し、さらに環境に大きな影響を与えるようになりました。1600年頃から家畜を伴った入植などが始まり、またその後に産業革命が起こるなどして、絶滅はどんどん加速していきました。ここから人間による2度目の大絶滅が始まったといえるかもしれません。
ある研究者によれば、1600年以降に絶滅した哺乳類のうち25%は自然な絶滅といえるものですが、残りの75%は人間が直接、間接に関与したものだとされています。その75%の内訳は、19%が環境破壊によるもの、23%が人間が持ち込んだ生物によるもの、33%が狩猟によるものだそうです。
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