ミヤコショウビン 【MIYAKO KINGFISHER】
ミヤコショウビン
【MIYAKO KINGFISHER】
1919年、黒田長禮氏の研究によってある一つの標本が新種の鳥類と認定され、ミヤコショウビンと名付けられた。
この標本は1887年(明治20)2月5日、田代なる人物によって宮古島で採集されていたものだが、黒田氏の目にとまるまで30年余りも注目されずにいたのである。
そしてこの一羽を最後に、ミヤコショウビンは再び捕獲される事なく現在に至っている。
この唯一の標本は、山階鳥類研究所に所蔵されている。
生態もよく分からないため、どういった原因で絶滅に向かうことになったかは推測するしかないが、可能性としてマングローブ林の変化が考えられている。
もしミヤコショウビンがマングローブ林への依存度が高い鳥であったなら、人間が島で暮らすために海辺のマングローブを切り拓いた場合、その影響を大きく受けたはずである。
もしかするとこの鳥も、人間によって滅んだのかも知れない。