ステラーの報告で知られることとなったステラーダイカイギュウは、その肉と脂肪、毛皮をハンターらに狙われる事となった。
ステラーダイカイギュウは敵に対して無防備で、ハンターに襲われてもただ海底にうずくまるだけだったという。それどころか仲間が殺されると、それを助けようと集まってくる習性があったといわれる。格好の獲物となったステラーダイカイギュウは、捕鯨船乗組員の食料として、あるいは毛皮の原料として乱獲され、またたくまにその数を減少させていった。
発見当初、約2000頭と報告されたステラーダイカイギュウは、1768年に島に渡ったイワン・ポポフの「まだカイギュウが2、3頭残っていたので殺した」という記録を最後に絶滅してしまった。
もともと生息数が少なかったところに人間が追い討ちをかけ、絶滅に至ったものと考えられている。
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