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ナーガ

1.インドの神

2.仏陀とナーガ

3.ナーガの敵

1.インドの神

インド神話に登場するヘビの神。古来より水と豊穣の神、または生殖の神として信仰を受けた。しばしば人間の姿にもなるが、本来は人面蛇身で、パーターラという地底界に住むという。

そこの王たちは巨大で猛毒を持つとされ、彼らの頚部には笠状の張り出しがあり、そこについた輝く宝石は地底界を照らしている。

パーターラの最下層には、ナーガの首長である原初のヘビ、アナンタが住むという。アナンタは美しい娘たちにかしずかれ、その頭で全世界を支えているといわれる。

このヘビの神は、コブラやニシキヘビのイメージが重なって形作られたものと思われる。

この神はインド以外でも信仰され、カンボジアのクメール王朝では王がナーガの子孫とされていたほか、現在の東南アジア諸国では安産の神と信じられている。


2.仏陀とナーガ

インドには、「仏陀はナーガの王族の生まれ変わりである」という話が伝わっている。

あるときナーガの王と王妃が水浴して、男子をひとり生んだ。この子がハスの葉に乗って、この世に仏陀として生まれでたのだという。

また、悟りをひらいた後の仏陀は、布施用の鉢の中で7つの頭を持ったナーガを飼っていたともいわれる。


3.ナーガの敵

古代インドの伝説の鳥ガルーダは、ナーガを見つけると襲って食べようとするといわれる。

これはガルーダの母ヴィナターが、ナーガとその母カドゥルーによって陥れられ、一時奴隷となったことが原因だとされる。ガルーダはそのときの恨みを忘れていないため、ナーガを襲うのだ。

この話はヘビと、それを食べるクジャクやワシとの戦いがモチーフとなって出来上がったものであろう。