ヒュドラはギリシア神話に2度登場している。アンドロメダがヒュドラの生け贄にされそうになった時と、ヘラクレスの2度目の難行の時である。
ヘラクレスはヒュドラとの戦いで、まずレルネの沼沢に毒矢を放ってヒュドラを追い出し、鉄の鎌でその首を切り落とした。ところが首は切られても次々と増えて襲いかかってきた。そこで異母弟イオラオスが、首が再生しないよう傷口に燃える木を押し付け、次々と焼いていった。
このとき、女神ヘラがヒュドラを助けるために放った巨大なザリガニが、ヘラクレスの踵に噛みついた。しかしヘラクレスはこの痛みに負けることはなかった。
ヘラクレスは最後に残った不死の首も切り落とし、ヒュドラを見事退治した。その首は二度と生き返ることがないように地中に埋められ、更にその上に巨大な重石をのせられたという。
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