『宇宙天気ニュース』より引用。
ttp://swnews.jp/
2011/ 3/11 09:45 更新
フレアの発生が続いています。太陽風の磁場が大きく南を向き、磁気圏活動が強まっています。
昨日朝、太陽の中央付近の1166黒点群でX1.5の大規模フレアが発生しました。
(SDO AIA193の動画を掲載します)。
その後も、規模はやや下がりますが、活発にフレアの発生が続いています。
1166黒点群は、C6.2、C4.2、C4.7とCクラス中盤のフレアを起こし、
11日7時半(世界時10日22時半)には、まだ発生の場所は不明ですが、
M1.1の中規模フレアが発生しています
SDOの可視光写真を見ると、1166黒点群は大きな姿を見せており、
今後も注意が必要でしょう。
SOHOやSTEREOの画像によると、
昨日のXフレアでは、目立ったCMEの発生はありませんでした。
(昨日のXフレアは)太陽の中心付近だったので、(CMEが)発生していれば地球への影響は確実でしたが、
考えなくて良さそうです。
また、太陽放射線は、10時間後にわずかな増加が発生した程度です。
太陽風は、10日15時(世界時10日6時)に衝撃波がやって来ました、
磁場強度が5nTから12nTへ、プラズマ密度が1個/cm^3から10個/cm^3へと、
それぞれ増加する変化が見られたのですが、
速度は300km/秒から350km/秒へわずかに高まっただけでした。
8日5時のM3.7フレアによるものだとすると、
2日半で地球まで来たにしては速度が遅過ぎる印象なのですが、
もう少し様子を見た方がいいかもしれません。
磁場強度が強まるとともに、そのまま南向きも強まりました。
-5nT〜-10nTをずっと向いています。
このため、速度は遅かったものの、磁気圏への影響は大きかったようで、
AE指数では、1200nTや1500nTというたいへん大きな変動が発生しています。
Dst指数も-50nTほどの減少になっていて、弱い磁気嵐も発生しています。
現在の太陽風は、磁場強度は5〜10nTの強さで、依然南向きが続いています。
速度は若干上がって、380km/秒と平均的な速度に近付いています。
太陽風の乱れは、あまり長く続かないと思いますが、引き続き注目してください。
また、SDO AIA193を見ると、南半球の高緯度側に大きなコロナホールが見えています。
(コロナホールの)右端が太陽の中央線に達していて、3日後の14日頃から(そのコロナホールの)影響がやって来ると思われます。