わたしが見ていると、大地震が起って、太陽は毛織の荒布のように黒くなり、月は全面、
血のようになり、天の星は、いちじくのまだ青い実が大風に揺られて振り落とされるよう
に、地に落ちた。天は巻物が巻かれるように消えてゆき、すべての山と鳥とはその場所
から移されてしまった。地の王たち、高官、千卒長、富める者、勇者、奴隷、自由人らは
みな、ほら穴や山の岩かげに、身をかくした。そして、山と岩とにむかって言った、さあ、
われわれをおおって、御座にいますかたの御顔と小羊の怒りとから、かくまってくれ。御
怒りの大いなる日が、すでにきたのだ。だれが、その前に立つことができようか。