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ホモ・フローレシエンシスは100万年前から存在したのか
2004年にインドネシアのフローレス島で発見された身長1メートルほどのヒト属「ホモ・フローレシエンシス」(愛称ホビット)について、新たな研究結果がこのたび発表された。

フローレス島で新たに発見された石器により、“ホビット”の歴史が従来の説より20万年も伸びて、100万年だったことが解ったという。

今回の研究を共同で率いた、オーストラリアのウーロンゴン大学の考古学者アダム・ブルム氏によると、今回の石器は「先端の鋭い素朴な剥片石器」で、100万年前の火山性堆積物から見つかったものだという。

同様の石器は島内の近隣遺跡からも見つかっており、時代は新しいものの、やはりホビットとその祖先に関連したものだと考えられている。

これまで発見された石器と骨から、ホビットの祖先はおそらく小さな脳を持ち直立歩行したホモ・エレクトスであり、約150万年前にアフリカを出て、88万年前までにはフローレス島にたどり着いていただろうという。

従来、彼らの狩りによってごく短期間のうちにコビトゾウの仲間やゾウガメの仲間が絶滅させられたと考えられていたが、新たに発見された石器の年代からみて、コビトゾウとゾウガメはホビットの祖先が同島に移住してから10万年後に絶滅したことになる。つまりホビットによる絶滅だった可能性が小さくなったといえる。

しかし、今回の研究発表の大きな根拠となっている石器の年代について、誰もが納得している訳ではない。

イリノイ大学シカゴ校名誉教授の人類学者ジェイムズ・フィリップス氏は、人類の祖先が120万年前にフローレス島にいたという話に異存はないが、100万年前の火山性堆積物から道具が見つかったからといって、それが100万年前のものだという保証はない、と異論を唱える。地下水流などにより、人工物が堆積物の中で移動する可能性があるからである。

同氏はまた、今回の研究において、フローレス島の石器作りの技術が100万年以上もほとんど変化していないとの仮定にも戸惑っているようだ。


ホビット研究での論争は尽きることが無く、ホモ・フローレシエンシスが現生の人類と別種かどうかに関しても、矮化などの障害を引き起こす遺伝子疾患を持った現生人類だったとの説など、見方も様々である。

ホビットの骨を最初に発見した研究チームは、発見を報告した際、この骨がホモ・エレクトスの子孫である新種「ホモ・フローレシエンシス」だとした。

しかしその後、ホビットの身体的特徴の研究が進み、解剖学的にはホモ・エレクトスよりも原始的な生物の子孫である可能性が高まっているともいう。
2010年3月20日(土) No.107

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