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掲示板の変更点について
いつもご利用ありがとうございます。今回、掲示板のシステムを入れ替えましたので、これまでとの変更点をお知らせいたします。

まず掲示板本体ですが、新たなサーバに移しました。これによってURLが変更されましたので、これまで各板に直接アクセスしていたような方は注意が必要です。

また、投稿する際にスパム対策として「投稿キー」を入力して頂く仕様になりました。ご面倒とは思いますが、どうかご協力をお願いいたします。

その他の使用感はおおむね以前と変わらないかと思いますので、どうぞご利用下さい。
2010年4月29日(木) No.108

ホモ・フローレシエンシスは100万年前から存在したのか
2004年にインドネシアのフローレス島で発見された身長1メートルほどのヒト属「ホモ・フローレシエンシス」(愛称ホビット)について、新たな研究結果がこのたび発表された。

フローレス島で新たに発見された石器により、“ホビット”の歴史が従来の説より20万年も伸びて、100万年だったことが解ったという。

今回の研究を共同で率いた、オーストラリアのウーロンゴン大学の考古学者アダム・ブルム氏によると、今回の石器は「先端の鋭い素朴な剥片石器」で、100万年前の火山性堆積物から見つかったものだという。

同様の石器は島内の近隣遺跡からも見つかっており、時代は新しいものの、やはりホビットとその祖先に関連したものだと考えられている。

これまで発見された石器と骨から、ホビットの祖先はおそらく小さな脳を持ち直立歩行したホモ・エレクトスであり、約150万年前にアフリカを出て、88万年前までにはフローレス島にたどり着いていただろうという。

従来、彼らの狩りによってごく短期間のうちにコビトゾウの仲間やゾウガメの仲間が絶滅させられたと考えられていたが、新たに発見された石器の年代からみて、コビトゾウとゾウガメはホビットの祖先が同島に移住してから10万年後に絶滅したことになる。つまりホビットによる絶滅だった可能性が小さくなったといえる。

しかし、今回の研究発表の大きな根拠となっている石器の年代について、誰もが納得している訳ではない。

イリノイ大学シカゴ校名誉教授の人類学者ジェイムズ・フィリップス氏は、人類の祖先が120万年前にフローレス島にいたという話に異存はないが、100万年前の火山性堆積物から道具が見つかったからといって、それが100万年前のものだという保証はない、と異論を唱える。地下水流などにより、人工物が堆積物の中で移動する可能性があるからである。

同氏はまた、今回の研究において、フローレス島の石器作りの技術が100万年以上もほとんど変化していないとの仮定にも戸惑っているようだ。


ホビット研究での論争は尽きることが無く、ホモ・フローレシエンシスが現生の人類と別種かどうかに関しても、矮化などの障害を引き起こす遺伝子疾患を持った現生人類だったとの説など、見方も様々である。

ホビットの骨を最初に発見した研究チームは、発見を報告した際、この骨がホモ・エレクトスの子孫である新種「ホモ・フローレシエンシス」だとした。

しかしその後、ホビットの身体的特徴の研究が進み、解剖学的にはホモ・エレクトスよりも原始的な生物の子孫である可能性が高まっているともいう。
2010年3月20日(土) No.107

走りは苦手だったホビット、やはり新種?
インドネシアのフローレス島で2003年に発見された、小型人類”ホビット”の足の化石の研究結果から、彼らが現生人類とは異なるスタイルで歩いていたことが判明したという。

ニューヨークはアメリカ自然史博物館の古生物学部門学芸員で、今回の研究に参加しているウィリアム・ハーコート・スミス氏によると、この1万8000年前の化石には原始的な特徴がいくつか備わっており、このことから彼らがホモ・フローレシエンシスという固有種であると判断できるという。

足の化石にみられる具体的な特徴として、直立歩行の証拠である柔軟さに欠ける構造や、物を掴むには適さない(ほかの指と対向していない)親指などがありながら、二足歩行の際にバネの役割を果たす土踏まずを構成するアーチ構造は見当たらないという。

足裏のアーチ構造は現生人類の重要な特徴であり、特に走る際には欠かせないものである。これらのことから、直立歩行はしていても、現生人類のようには長い距離を走れなかっただろうとスミス氏はいう。

また、つま先がチンパンジーのように丸まっていることや、現生人類と比べて足のサイズが異常に大きいことなど、原始的な特徴はほかにも見られるという。

これらを総合すると、ホビットは歩行の際、ももを大きく上げ(そうしないと構造上、足が地面から離れなかった)、荒っぽくて不自然な足取りだったと想像されるという。「現生人類より膝や股関節を大きく曲げ、より大きな動作で歩いていただろう」と、スミス氏はいう。

また、この小型人類がフローレス島にたどり着いた時期についても、これら新証拠によって、書き換えられるかもしれない。

研究チームは当初、約200万年前にアフリカを離れてアジアにたどり着いたホモ・エレクトスの子孫だと考えていた。しかし新たな分析の結果、ホビットの祖先がもう少し原始的だった可能性が出てきたというのである。

「ホモ・エレクトスとは別の、より原始的な人類がアフリカを飛び出し、インドネシアを経由してフローレス島にたどり着いたのではないか」とスミス氏は語る。

ただ、ホビットがフローレス島に着いてから小型化したのか、あるいは元々小型だったのかは、依然として謎であるという。

アメリカ、マサチューセッツ州にあるハーバード大学の古人類学者ダニエル・リーベルマン氏は「Nature」誌上で、「私を含めた多くの科学者たちが、ホビットが新種なのかどうか判断できかねている。ホモ・フローレシエンシスの性質や体の構造についてはもっと多くの証拠が必要だ」としている。また「最近は、ホビットがホモ・エレクトスより解剖学的に見てもっと原始的な種から進化したことを示唆する研究結果が増えてきている」とも述べている。

しかし一方、ホビットが固有種だという解釈には依然として異論もあり、フローレス島の化石は遺伝病などが原因で小型化した現生人類の骨であると考える科学者たちもいる。
2009年5月17日(日) No.106

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