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ウロボロス

1.「尾を貪り食らうもの」

2.錬金術におけるウロボロス

1.「尾を貪り食らうもの」

古代ギリシア人の考えた海は、陸をぐるりと取り囲み、出口も水源も無い”環になった川”というものであった。そしてそれは、「世界中の川の父」、あるいは「神々が生まれ出た源」などと考えられていたという。

この”環になった川”のシンボルとして、古くは「流れるようなあご髭をもつ老人」などがあったが、後に「自分の尾を咥え、輪になったヘビ(ドラゴン)」が登場した。これがウロボロスで、その終わりが始まりとなる形から、次第に「生命の継続」、「永遠性」、「宇宙の統一」などの意味をも持つようになった。

名前の由来は、<尾を貪り食らうもの>という意味のギリシア語である。


2.錬金術におけるウロボロス

錬金術の世界において、ウロボロスは重要なシンボルとなっており、カオスの対照となる「整然とした宇宙」を表すといい、また、地球や閉鎖の原理をも示しているという。

さらに具体的に用いられる場合もあり、錬金術師たちは揮発性物質は「翼の生えたウロボロス」、不揮発性物質は「翼のないウロボロス」、揮発性物質の固定・昇華は「磔にされたウロボロス」でそれぞれ表すという。