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ケツァルコアトル

1.有翼の巨蛇

2.五つの太陽の時代

3.次男テスカトリポカとの確執

1.有翼の巨蛇

中央アメリカに住んでいたアステカ族やトルテカ族の伝説に登場する神。人々から生死の神、暁の明星の神、風の神として信仰を受けた。その姿は、翼を持つ巨大なヘビだとされる。

緑色の長い尾羽根を持つ鳥ケツァールがこの神のモデルなのではないかといわれている。コアトルは水ヘビの意味。

1972年に発見された中生代の翼竜の一種には、この神にちなんでケツァルコアトルスという学名がつけられている。

2.五つの太陽の時代

ケツァルコアトルは創造神が生んだ四人の神の三男にあたり、とても生真面目な性格とされている。

これら四神は、はじめは国を東西南北に分けてそれぞれ治めていたが、やがて覇権争いを始めてしまう。(これを「五つの太陽の時代」という)

この争いの間に太陽は四度も滅んでしまったが、その後ケツァルコアトルが現れ、五番目の(つまり現在の)太陽を造り出し、人々に文化を授けると、どこかへと去っていったという。

マヤの伝承に登場する「ククルカン」、インカの神話に登場する「ビラコチャ」などと共通する点も多く、これらを同一のものとする説もある。


3.次男テスカトリポカとの確執

ケツァルコアトルを疎んでいた四神の次男テスカトリポカは、鏡を使ってケツァルコアトルの恐ろしい姿を本人に見せた。ケツァルコアトルはひどくショックを受け、それ以後は自堕落な暮らしをするようになってしまったという。

ちなみにテスカトリポカとは<煙った鏡>という意味で、たいへん美男な神とされる。これを祀る際の犠牲には美青年が選ばれたという。