アメリカはニュージャージー一帯に古くから伝わる怪物。パインズ(正式名パインランズ)の森に棲み、何年か(7年とも)おきに姿を現しては人々を恐怖に陥れるという。
この怪物は人間の子供が姿を変えたものだと伝えられ、「リーズポイントの悪魔」「リーズ家の悪魔」などとも呼ばれている。
ジャージー・デビルの出現時には、イヌが吠える、フクロウが鳴くといった予兆がみられるという。またジャージー・デビルが沼の上空を飛べば、吐く息によって腐敗した大量の魚が水面に浮かび上がる、ともいわれる。ある地域では「リーズ家の悪魔」に触れられると知恵遅れの子供が生まれる、と伝えられたという。
この怪物の興味深い点は、伝説の生物でありながら、実際に目撃報告が現代まで続いている点である。
1800年初頭には、パインズの森での狩猟を好んだスペインの前国王も、この怪物に一度出会ったと伝えられている。また、1800年代のはじめにパインズを訪れていた海軍のデケイター准将も怪物に遭遇し、一発の砲弾を見舞ったという。しかし怪物はその砲弾が命中したにもかかわらず、ものともせず飛び去ったと伝えられている。この他、1909年に起きた集中目撃事件もたいへんな騒動になったという。
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